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【写真でわかる!】アメリカでのファミリーカー選び。SUV vs ミニバン編(保存版)

投稿日: 2020/02/11 最終更新日: 2022/11/02

アメリカでは7月8月は駐在員のご家族が渡米される時期ですね。これは子供の学校などが理由であることが多いようです。アメリカでの家族用の車選びは慎重に。家族用の車はミニバンにするかSUVにするかで悩まれる方は多いと存じ上げますが、私自身が駐在10年目で3人の子供を米国で育ててきた経験+車の販売に携る者としての経験(毎年100台以上販売しております)から、今回はファミリーカーとミニバンのについて徹底的にわかりやすくお話ししてみたいと思います。
「SUV人気の秘訣」ブログは、こちら→ https://gulliverusa.net/2020/07/08/suv人気の秘訣とは/

「スライドドア VS 通常のドア」

ミニバンのスライドドアは非常に便利です。スライドするため、狭い駐車場でもドアを全開で開けることができ、乗り降りする際にとても便利です。

車体も低いので、小さなお子様も簡単に乗り降りできます。幼児をチャイルドシートに乗せる際も作業がしやすくとても楽です。

下の写真は、SUVに限らず、通常のドアだと隣の車に角が当たってしまいます。実際、この写真はこれでも1/2ほどしか開いていませんが隣の車に触れています。SUVのドアは本来、ほぼ直角90度まで開きます。前かがみで滑り込む姿勢なのがわかります。

SUVのドアを全開にすると↓

さらに、安全面を考えるとこの状態で隣の車がバックしてきたら怖いですね。もしくは路駐していて、助手席側の後ろはまだ歩道側で安全ですが、運転席側の後ろとなると万が一ドアに車がぶつかってきたらとても危険です。

「SUV3列目シート VS ミニバン3列目シート」

①3列目の座席へのアクセスのしやすさ

↓SUVの3列シートだと2列目のシートを倒して3列目に乗り込むタイプが多い。

チャイルドシートを設置した場合、シートを倒すことができないためアクセスは反対側からとなる。仮にお子様が2人いらっしゃって2個シートをつける必要があるのであれば、3列目へのアクセスは絶望的となるためミニバンをオススメする。

↓ミニバンですと、真ん中を経由することもできるし、SUVのように座席を倒して乗り込むこともできる。

②「乗り込みやすさ」

↑「よいしょっと。」SUVは高くて狭い。

↓ミニバンは段差も低くて、入り口も広い。取っ手もある。

その他:「チャイルドシート」

チャイルドシート SUVだとリアフェイシングのチャイルドシートを後部座席に取り付けると、前の座席はここまで圧迫されてしまう。

実際に大人が乗り込んでみると膝が当たるか当たらないかというところ。SUVの構造的には十分な室内空間がないために後部座席のチャイルドシートは前の席まで影響してしまう。経験上、リアフェイシング(乳幼児向けの後ろ向きシート)の期間をすぎて、フロントフェイシングのタイプになればこの影響はなくなるので、一時的に我慢できればそれで良いというのが個人的な意見である。

「居住空間の広さ、天井の高さ」

ミニバンとSUVの構造上の違いは、SUVは車高が高いということです。車全体の大きさは同じくらいの大きさですが、SUVは車高が高い分、室内空間が狭いです。

↑背中が天井に当たる

↓余裕はある。

トヨタシエナ(ミニバン)の3列目に184cmの大人が座った状態。

「運転席からの視野の見え方」

SUVは車高が高くて運転しやすい。ミニバンも同様。

「クラッシュテスト」

アメリカではIIHS(Insurance Institute for Highway Safety)のサイトにてクラッシュテストの評価が確認できる。 傾向としてはSUVやMinivanはボンネットの部分が長い分、正面からの衝撃には強い結果となる。小型車ではやはり正面衝突の評価は低くなる傾向にある。 ただし、横からの衝突だったり、それ以外にもヘッドライトが照らせる範囲などの要素などは、大型車、小型車関係ないことは多い。例えば人気のトヨタだろうが、同一メーカー内でも車種によって評価はそれぞれであるため、一台一台の評価を確認することが重要となる。 誤解が多いと感じるのはヨーロッパ車(欧州車)は車体剛性が高く安心というイメージ(車が硬くて事故で凹まないイメージ)をお持ちの方が多い。これは過去に一部の車種では正しかったのかもしれませんが、本当に重要なのは柔軟性や、大破した際の破片がどの方向に分散するかなどの構造だったりします。

「メンテナンス」  

古めのミニバンの注意事項として、古いモデルのミニバンはタイミングベルトを採用していますので、中古車を購入される場合はタイミングベルト交換がされているかの確認が必要です。 交換にはそれなりの時間とお金が必要で、交換したかどうかは外部からは判断ができないので万が一でも劣化しているベルトのものを購入して、ベルトが切れたりすることがあれば大きな事故に繋がりかねません。

ベルトを使用する理由は大型車にみられる傾向です。しかし技術革新により比較的新しいタイプのミニバンはタイミングチェーンが採用されており、チェーンの耐久性がベルトよりも高いため普段は交換は必要ありません。

「維持費」

燃費はどちらも大きくは変わらない印象です。

トヨタシエナ

トヨタハイランダー

ホンダオデッセイ

ホンダパイロット

(City/Highway)

「ミニバン日米の違い」

日本のトヨタ アルファードやホンダ ステップワゴン、日産セレナのようなミニバンはアメリカにはございません。アメリカでは大きなミニバンが好まれており、正直なところアルファードは小さい印象を受けてしまい人気は出ないでしょう。米国にあるのは、トヨタ シエナとホンダ オデッセイの2車種。(唯一、日産がクエストという日本のエルグランドをベースとした車種を販売していましたが2016年に生産を終了。)どちらも、日本では販売されていないサイズの大型ミニバンとなります。(オデッセイは日本でも耳にする車種ですが、名前は一緒ですが日米で実際に販売されている車種は異なります。日本のオデッセイはステーションワゴンと言われる横長の車種、米国やカナダで販売されているオデッセイはワンボックスタイプです。)

「見た目」

「トヨタ シエナ」 ミニバン

「ホンダ オデッセイ」ミニバン

「トヨタ ハイランダー」 SUV

「ホンダ パイロット」 SUV

「とあるセールスマンの豆知識」

数年単位の短期滞在の日本人の方に人気なのはやはり日本車です。とはいえ、米国で発売されている日本車の種類は日本に比べて10分の1以下です。さらに用途を限っていくと選べる車種は3ー4車種ほど。例えば、5人家族の方ですと理論上は5人乗りのクルマであれば全員が乗れるのですが、ゆったり使用するにはやはり3列シートは必須条件になってきます。3列シートで思いつくのは「スライドシート」ということですが、米国では日本に比べて駐車場が広いので、普通のドアでも隣のクルマを気にせず乗り込めるます。それよりも重要なのが3列目へのアクセスと3列目の乗り心地!3列シートSUVではウォークスルーで3列シートに乗り込めないほか、地上校が高いので小さいお子様が自分で乗り込むことができないという不便もあります。また、SUVの3列目シートはあくまで補助席という扱いなので、日常使いを想定した乗り心地になっていません。 そこへきてワンボックスカーであれば3列目へのアクセスも楽チンですし、3列目シートの乗り心地も問題なし。さらに電動スライドシートなので、お子様も一人で乗り降りできます。3列目を出してもトランクスペースが十分に確保できるので5人がゆったり乗りながら沢山の荷物を乗せて動くことができます。旅行用のトランクが4つ乗せられるスペースはモビリティハウスの様相です。さらに、米異国では8歳まではチャイルドシートの装着は義務ですし、助手席へは11際以下は搭乗できません。となると、3つのチャイルドシートを後部席に装着せざるを得ないのですが、2列目に3つのチャールドシートを装着することは困難ですし、もしSUVの場合は2列目シートを前方にスライドさせるために毎回チャイルドシートを取り外ししないといけません。これは現実的ではありませんね。総括すると、5人家族の方はワンボックスカーがオススメです。その中でもトヨタ シエナ! よくホンダのオデッセイと比較されますが、3台目からのトヨタは必要装備はふんだんに盛り込みつつ、不要な装備は省いてコストカットを徹底、このバランスが優れているシエナはリセールバリューも最高で、コスパ最強のワンボックスカーと言えます。

「結論」

ファミリーカーとしては圧倒的にミニバンが優秀。利便性も安全性も申し分がない。

SUVは運転手が楽しい、舗装されていない道でも走行できるためアウトドアなどの趣味に強い、雪道で四輪駆動が安心など、また別の目的を持った車種であると分かる。

ちなみに、ミニバンにも雪に強い四輪駆動という設定がある。シカゴとニューヨークは AWD(All Wheel Drive) シエナ の価値が高い。オデッセイは AWD の設定がありません。

(注記:今回の記事はあくまでも個人の経験を元に記述されています。少しでも参考になればという思いからできる限り正確な情報を記載しているつもりですが、各方面より意見が別れる部分も多いのが実情ですので、必ずしも内容を保証するものではありませんので自己判断でお願い致します。)

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